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上海協力機構の真実
ウイグル太郎
7月5日、中国とロシア、それに中央アジアの国々が参加する上海協力機構(以下上海機構)が会議を開いた。
会議では、テロ対策での協力強化などを盛り込んだ共同宣言が調印された。またインド、パキスタン、イランのオブザーバー参加が決まったという。
この上海機構は中央アジアの安全保障を謳いつつ、中国やロシアの《分裂主義》に反対するとの目的で結成された。つまり事実上、私たち東トルキスタンの独立運動を押さえ込むために作られた組織なのである。最終的には中央アジア全域を支配するために作った組織であるが、まず東トルキスタン国民の封じ込めに利用してきた。
カザフスタンやキルギス、ウズベキスタン、タジキスタンなどの中央アジアの西トルキスタン諸国は、長い間旧ソ連の支配下にあったが、もともとは私たちの兄弟民族の国々である。中国の迫害を逃れてこれらの国々へ亡命したウイグル同胞も多いし、ここで中国の侵略に反対し、東トルキスタンの宣伝活動をしてきた同胞も多い。しかし、上海機構ができてから、これらの同胞の身にも危険が迫るようになった。実際、キルギスではテロリスト扱いされて逮捕されたウイグル人もいるし、カザフスタンやウズベキスタンでは東トルキスタン情報センターに記事を送っていたウイグル人が失そうするという事件も起きた。彼らは誘拐されて中国独裁者に引き渡されたかまたは暗殺された可能性が高い。
また、上海機構の国々はよく協力して反テロ演習なるものを行なっているが、これは私たちが軍事的行動を起こした場合に備えるのはもちろん、私たちに彼らの軍事力を見せつけて、独立への意欲を失わせようとしているのである。
そのうえ、この機構にインドやパキスタンが入ることは、私たちにはとどめの一撃のようなものである。インドはチベットの亡命政府があるから、チベット人へのダメージも大きいだろう。が、それだけではないのだ。東トルキスタン国民が亡命するとき、パキスタンやインドへ入って、そこから第3国へ脱出することも多い。だから、その脱出の前に滞在せざるをえないこれらの国々で身の安全が保障されなくなることは、東トルキスタン国民にとって深刻である。
弾圧のために、どうしても祖国にいられなくなり、命からがら逃げ込んだ国でも、中国独裁者の目が光っていることになる。どこに逃げればいいのか。中央アジア諸国は中国の犬と化しているので、私たちの逃げ場などすでにない。
中国侵略者はこうして自由と祖国の独立を望む罪もない東トルキスタン国民たちを、《分裂主義者》として易々ととらえるための網をどんどん大きくはりめぐらせているのである。上海機構はそのための組織である。
しかし、最近上海機構はそれだけではなくなってきた。中国は国際社会への自らの国際的な影響力や、大国としての脅威をアピールするためにこの組織を使いはじめている。反テロを強化するとしたはずの共同宣言の中では、米軍の早期撤退を要求している。これは矛盾している。反テロのために中央アジアに滞在している米軍の撤退を訴えるというのはおかしい。
しかし、実際には侵略者であり、テロ国家であるのは中国である。テロ国家なのだから、その背後にアメリカ軍が駐留することは、じゃまでしょうがない。実際、最初にアメリカが中央アジアに駐留するようになったころ、東トルキスタンでは中国侵略者が毎日のように政治会議を開き、どうやって追い出したらいいか対策を練っていた。中国侵略者にしてみれば、すぐ背後に敵が入ってきたようなものであり、テロリストよりもよほど重大な脅威だったのである。
いつか、中央アジア全域、西トルキスタンまでを侵略するという陰謀の大変なじゃまになるアメリカを追い出すために、この上海機構を利用しようとやっきになっているのである。
また、上海機構は、日本の安保理常任理事国入りに反対する首脳宣言を採択したという。中央アジア諸国が日本の安保理入りに反対する理由がはたしてあるだろうか。結局彼らは中国のいうなりになるしかないのである。それほどまでに中国はこの地域での影響力を拡大してしまったのだ。
中央アジアでは、先日キルギスのアカエフ大統領が退陣したとはいえ、ウズベキスタンのカリモフ大統領など、ソ連時代の独裁者が牛耳り続けている。これらの独裁者はいつまでも自分たちの利権をまもるために、独裁者どうしより集まり、最後は中国に飲み込まれてしまうことにも気づかずに、民族の誇りや、民族の利益を売りつづけているのである。これは中央アジアに暮らす我が兄弟民族にとっても大変不幸なことである。
先日も東トルキスタン亡命政府は日本の常任理事国入りを支持すると書いた。東トルキスタンが国として独立すれば、日本が常任理事国になるための一票を投じることができるのに、歯がゆい限りである。
日本の常任理事国入りに反対し、中央アジアからアメリカを追い出そうとする中国。日本やアメリカにとっての真の敵はだれであるか明白すぎるぐらいである。その中国の力を弱めるには、中央アジアで何をしたらいいか、もっと日本やアメリカの方々には考えて、実行していただきたいものである。日本やアメリカが思っている以上のスピードで、覇権主義を強め、野心を強める中国に対しては、一刻の猶予も許されない。
ウイグル太郎
東トルキスタン情報センター
2005年7月6日
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